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    リン酸鉄リチウムイオン電池と三元系リチウムイオン電池

    1. 三元系リチウム電池

    三元系リチウム電池とは、正極材料にニッケル・コバルト・マンガン酸リチウム(Li(NiCoMn)O₂)またはニッケル・コバルト・アルミニウム酸リチウムなどの三元系材料を用いたリチウム電池のことです。三元複合正極材料は、塩化ニッケル、塩化コバルト、塩化マンガンを原料とし、Ni・Co・Mn の配合比率は用途に応じて調整可能です。

     

    初期のリチウム電池は、コバルト酸リチウム(一元系)を正極に使用していましたが、性能向上とコスト削減のためにニッケル、マンガン、アルミニウムなどを加えて、三種類の材料を一定比率で混合した三元材料が開発されました。三元系材料は主に NCM および NCA に分類され、JACKERYでは主に NCM 系の三元材料を使用しています。

    • ニッケル(Ni): N
    • コバルト(Co):C
    • マンガン(Mn):M
    • アルミニウム(Al): A

    三元系リチウム電池の公称電圧は一般的に3.70V、充電制限電圧は4.20Vです。

    (一部の高ニッケル・高電圧系材料では、公称電圧および充電制限電圧がわずかに高くなる場合があります。)

     

    2.リン酸鉄リチウム(LFP)電池

    リン酸鉄リチウム(LFP)電池は、正極材料にリン酸鉄リチウム(LiFePO₄)、負極材料に炭素を使用したリチウムイオン電池です。単セルの定格電圧は3.2V、充電終了電圧は3.6V〜3.65Vです。


    3. リン酸鉄リチウム電池と三元系リチウム電池の長所・短所の比較

     

    リン酸鉄リチウム(LFP)電池

    三元系リチウム(NCM/NCA)電池

    長所

    サイクル寿命が長い

    コンパクトなサイズ

    安全性が高い

    セル電圧が高く、エネルギー密度が高い

    熱安定性が高く、高温性能に優れる

    低温環境に強い

    低コスト(三元系電池と比較して)

    サイクル性能が良好(ただしLFPには劣る)

    環境にやさしい

     

    短所

    エネルギー密度が低く、サイズが大きい

    熱安定性が低く、優れたバッテリーマネジメントが必要

    低温性能が劣る(三元系電池と比較して)

     

    セル間のばらつきがやや大きい

     

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